魚をもらうか? 釣り方を学ぶか?

2016年11月27日
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「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」 

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(2020/12/20 内容を改訂しました)
コーチング、コンサル、講師など、
人を教育する仕事では、
教えることを「魚と釣り方」に例えることがあります。

「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」

おなかをすかせた人に魚を与えると、食べてしまえば終わり。
次も、魚を与えないといけない。
釣り方を教えれば、その人はいつでも自分の力で魚を得ることができる。

つまり、
困っているクライアントさんに、ズバリと答え(=魚)を教えると、
その場では解決できる。
だが、「次はどうすればいいですか?」とずっと答え(=魚)を求め続けることになる。
問題を解決するやり方を身につけさせる(=釣り方)と、
クライアントさんはいつでも自分で解決できる人になれる。

このような意味です。

子育てでも同じことが言えるでしょう。

私は、いちばん最初についたコンサルタントに
いちばん最初に教えてもらった記憶があります。
(そのくらい基本的な話なんでしょうね)

釣り方を学ぶという意識、非常に大事です。
すぐに魚(結果)が得られませんし、たくさんの失敗を重ねるのですが、
それが本当の意味で、自分を成長させるのです。

「魚をもらうべき時と、釣り方を学ぶべき時がある」

だからといって、餓死寸前の人に
釣り方を教えても、習得するまでに命が絶えてしまいます。

なので、魚をあげるべき時期もあります。
(クライアントさんにとっては、魚をもらうべき時期)

ビジネスでも、「今、ここを逃したら危ない」という場合は、
ズバリと解決法を伝える必要がありますよね。

ですが、この先が大切。
解決法を教え続けていると、
どんな小さなことも、ずーっと聞かれるようになります。

「WordPressって何ですか?」
「集客って、どうすればいいですか?」
「次は何をすればいいですか?」
…など。

Googleで検索すれば、すぐに分かることや、
自分で考えて工夫しなくてはいけないことも質問されます。

答えるのは簡単かもしれません。
けれど、
クライアントさんは常に「魚をくれ」「魚をくれ」の状態になり、
自分の頭で考えられなくなってしまうのです。

これはマズイですよね。

魚をあげ続けることは、依存につながりやすい

クライアントさんの「魚くれくれ」状態は、
コーチやコンサルに依存している状態。

教える側は、
「自分が役に立っている」感があり、
また、クライアントさんもずっと継続してくれるため、
魚を与え続けてしまいがちです。

ですが、
クライアントさんの真の成長を考えると、
それはよくない。

・同じ問題が起きたときに、自分で答えが出せる
・どのように解決したらよいか、身についている
・自分で自発的に動ける

この能力(=釣り方)を身につけることが、
長い目で見ると、いちばん早い解決法だから。

釣り竿

待つ時間が、とても大事

ですが、つい解決法を教えたくなるものなんです。
実は、私もさんざん経験してきました(苦笑)。

教わる方も、教える方も両方経験したので、
気持ちはよく分かります。

でもね。
待つ時間が大事なんです。

解決法をズバリ教えるのではなく、
考えさせるような答えを伝えると、
クライアントさんは「どうしよう?」と混乱します。

自分で考えて行動するのが好きな人なら問題ないのですが、
依存度が高めの人だと、
思考停止になったり、行動が止まったり…。

私の場合は、そこで、
解決法(=魚)を出していたことが多いです(苦笑)。

少しでも行動して成果を出してほしいという
自分の我欲ですね。

ここで、じっと見守りつつ待つという姿勢が必要。

クライアントさんが混乱状態をさんざん経験した後に、
1つのヒントを渡すと「あっ!」と気づきます。
目の前がパーッと開けているのが、表情からも分かります。

このパラダイムシフトが、成長の第一歩。
その瞬間をつくっていくことが、コーチやコンサルの役割なんだと思います。

*ちなみに、1枚目の写真は以前、私が釣った魚です。2枚目はそのときの釣り竿。

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